大学概要【2022年度実施分】実践的な取り組みをするゲストスピーカーの講義?特論への招聘

理工学部

実践的な取り組みをするゲストスピーカーの講義?特論への招聘
実施責任者:高井 宏之

講義?特論の中で特に実践的内容を扱う回について、その内容に関する一線級の実務家をゲストスピーカーとして招聘し、講義の流れに沿った「実践的取り組み事例や立場」に関する情報提供を行ってもらうと共に、担当教員との総合的討論を行う。
対象科目は、建築学科の2~3年生の講義科目、または修士課程1年生の特論科目(非履修生や2年生にも声をかける)などで、常勤教員が担当する科目とする。

ACTIVITY

佐々木睦朗の構造ヴィジョン(建築と構造の創造的コラボレーション) 

2022/12/17

 「建築各種構造2」では、建築の各種構造の基礎~応用を学んでいる。建築構造の魅力(構造美や安全性の確保)について、構造デザインの第一人者の先生のお話を伺う機会を設けた。実例を踏まえて国内外のプロジェクトや今後の展望についてレクチャーして頂き、建築を学ぶ学生に貴重な機会となった。他学年含め220名の参加があった。
<講師紹介>
 佐々木睦朗氏(佐々木睦朗構造計画研究所)
●略歴
1946年 愛知県生まれ
1968年 名古屋大学工学部建築学科卒業
1970年 名古屋大学大学院工学研究科修士課程修了
1970年 木村俊彦構造設計事務所
1980年 佐々木睦朗構造計画研究所設立
1998年 博士(工学)取得
1999年 - 2004年 名古屋大学大学院工学研究科建築学専攻教授
2002年 SAPS(Sasaki and Partners)設立
2004年 - 2016年 法政大学工学部建築学科教授
2016年 法政大学名誉教授
 
●受賞歴
1991年 松井源吾賞「美和ロック玉城工場」
2002年 BCS賞「せんだいメディアテーク」
2003年 日本建築学会賞「せんだいメディアテーク」
2003年 IASS TSUBOI AWARD「Computational Morphogenesis of 3D Structures by Extended ESO Method」
2006年 BCS賞「金沢21世紀美術館」
2008年 BCS賞「瞑想の森市営斎場」
2008年 日本免震構造協会賞「多摩美術大学図書館」
2009年 BCS賞「多摩美術大学図書館(八王子キャンパス)」
2011年 BCS賞「座?高円寺」
2013年 BCS賞「豊島美術館」
その他受賞多数

受講の様子

講演の様子

住宅防犯のここがポイント-将来設計者を目指す学生たちへのレクチャーと実演

2022/12/19

北瀬智之警部(愛知県警察本部 生活安全総務課)、野口勝弘氏?佐野浩二氏(愛知県セルフガード協会)

建築学科の2年生科目「建築計画II」の第13回(12/13)に北瀬警部らを招き、『住宅防犯-愛知県の犯罪発生の状況と住宅設計』と題し講義をしていただいた。目的は、将来設計者を目指す学生たちに、住宅防犯の基本的な作法を、実感を持って理解して欲しいとの思いからである。
特別講義は2部構成であった。<第1部>は北瀬警部による講義であり、愛知県の住宅侵入盗の動向、実際空き巣に入る様子の動画などをもとにした犯人の手口、犯罪防止の4原則(時間?光?音?目)が紹介され、防犯環境設計の4要素(監視性の確保、領域性の確保、接近の制御、対象物の強化)も解説された。
<第2部>は野口氏(愛知県セルフガード協会)と佐野氏による講義と実演であり、講義としては「防犯パトロールの注意点」と「まちの防犯診断レポートの事例」の紹介、実演としてはガラスの破壊実験が行われ、一般フロートガラス、網入りガラス、強化ガラス、CP防犯ガラスなどを学生がハンマーで実際破壊し、その強度の差を実感してもらった。
講義後のアンケートには、大変わかりやすかった、今後自宅の防犯に気をつけたいなどの声が多く寄せられ、犯罪の大切さを強く学生に強く印象づけたことがわかった。

北瀬警部の講義(1)

北瀬警部の講義(2)

野口氏と佐野氏による講義

ガラスの破壊実験

構造デザインって何?

2022/12/19

藤尾 敦 氏(株式会社 藤尾建築構造事務所主宰)
 
 建築学科の3年生科目「構造デザインII」の第14回(12月19日:月)に藤尾敦氏をお招きし,構造デザインの実際と構造家の役割について講義いただいた。
 講義では,美しい建物とは何かという議論から始まり,建築設計における構造家の役割がいかに大きいかをいくつかの事例を示しながら,具体的に説明された。たとえば,極限まで細い柱の魅力とそれを可能にする構造計画,木造で美しい曲面を作るための工夫などである。生物(植物,人間など)に見られる合理的な形態,足首の細さに魅せられる人間の心理についても語られた。巨大な飛び出す絵本を実現した苦労も語られた。通常では考えられない構造物,たとえばユラユラ揺れるガラスだけで支える屋根とか,柱なしで自立する薄い階段なども紹介された。
 最後に,学生たちが魅力的と感じる形態と構造(太った猫,ガラスの花瓶など)について語り合う時間もあった。有意義な時間であった。

建築家と構造家のかかわりについて語る藤尾氏

ガラスを使った構造について語る藤尾氏

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