大学概要【2020年度実施分】アクティブ?ラーニング型授業の質的保証のための高校IR

附属高等学校

アクティブ?ラーニング型授業の質的保証のための高校IR
実施責任者:伊藤 憲人

 これまでアクティブ?ラーニング(以下、AL)型授業の基礎的な研究?実践?普及の経験を得ることができた。AL型授業の効果を定性的な評価だけでなく、定量的に評価をし、エビデンスに基づいた実践?普及をしていくため、「高校IR」を導入したい。PDCAサイクル(P:授業デザイン、D:実践、C:高校IR、A:研究)を回し、評価の妥当性を新たに研究するとともに、AL型授業の質的保証をし、全教科?全授業において実践?普及をすることを目指す。

ACTIVITY

活動報告1(準備編)

2020/12/14

 次期学習指導要領の実施にむけて、またコロナ禍における教育のあり方に関連して、アクティブ?ラーニング(以下AL)型授業等におけるICT機器利用の検討を始めました。
 本校教員はiPadを個人として授業で使用していることが多く、AppleTVを利用して、生徒の意見を即時にクラス全体に共有するような授業実践を考えています。将来的には、生徒1人につき1台のICT機器を持つため、授業支援ツールの検討も始めています。
 また、AL型授業を定量的に評価するため、エビデンスに基づいた実践?普及を目指しています。そのため、データ分析ソフトを導入しました。授業の様子を数値で分析し、職員会議で報告し、少しずつIRとは何か、周知を図っていく予定です。

予算で購入させていただいた AppleTVを、教室にあるテレビにDIYで設置したものです。これでケーブルから解放されて、教員は授業が行えます。

2学期に入り、一部の教室ではプロジェクターが常設されることになりました。これと AppleTVをつなげることで、テレビよりも大きく、iPad等のデバイスの画面を映すことが可能となりました。

この写真は、来たるべき生徒1人1台のICTデバイスを持つことを想定して、授業支援ツールの業者によるプレゼンテーションを、Zoomを使って受けました。コロナ禍における研修のあり方を体験するよい機会ともなりました。

予算で使用させていただいているデータ分析ソフト「Tableau(タブロー)」で、授業分析結果を職員会議で報告している様子です。「IR」の言葉とともに、授業分析を数値で行った初めての取り組みとして紹介しました

活動報告2(授業編-AppleTV利用)

2020/12/14

 次期学習指導要領の実施にむけて、またコロナ禍における教育のあり方に関連して、授業等におけるICT機器利用の検討を始めています。
 2学期に入り、一部教室ではプロジェクターが常設され、教員個人のiPadを利用して、AppleTVを利用して、iPadの画面をクラス全体で共有することを実践する授業が行われました。まだ、iPadの使用は教員が主体とはなりますが、その報告をいたします。

岡田教諭による「現代文B」の授業の様子です。授業者は、以前からプレゼンテーションソフトを利用した授業を行っており、iPadとAppleTVを効果的に利用している教員の1人です。非常勤講師や新任教諭の研修の場にもなっています。

同じく「現代文B」の授業風景です。この写真は、プロジェクターに教員作成のスライドを映し、大型テレビの方に生徒作成の紙を映し出し、プレゼンテーションを行っている様子です。教師の指示したポイントを常に意識しながら、聴くことができます。

早川教諭による「総合的な学習の時間」の様子です。ポイントは生徒の手元にあるiPadにすべての生徒の発表用紙がデータで入っており、次の発表者の準備も手早くできることにあります。これまで、模造紙を使った発表が主であったことを考えると、画期的です。

同じく「総合的な学習の時間」の授業風景です。ポイントは、説明で聴衆に見てほしいところを簡単に拡大できることです。企業では当たり前のプレゼンテーションの方法ではありますが、本校は、ようやくここまで来た感があります。

活動報告3(授業編-iPad利用)

2020/12/14

 次期学習指導要領の実施にむけて、またコロナ禍における教育のあり方に関連して、授業等におけるICT機器利用の検討を始めています。
 12月に入り、予算で購入させていただいたものを利用して、生徒自身がiPadを使用する授業実践を報告いたします。コロナ禍において、授業時間の確保が難しい中、何とか使ってみたという内容ではありますが、附属高校にとっては、「探究の名城」を掲げており、今後の1人1台のICTデバイス導入に向けてのよい検討材料になり、ひいてはアクティブラーニングの質的保証に結びついていくものであると考えます。

2年生の「数理探究」という授業の1コマです。生徒によるプレゼンテーションをiPadとAppleTVを利用することで、デバイスの位置に拘束されることなく、発表することができます。

この写真は、ポスター発表の形式をとったプレゼンテーションです。AppleTVがこの教室にはないため、コードの届く範囲で発表しています。

プレゼンテーションを聴く生徒たちの手元には用紙があり、それにメモをしている様子です。今後、1人1台のICTデバイスを持つことで、この風景は変わっていくかもしれません。

iPadに授業資料をPDF化して入れているため、直接ペンシルで書き込んでいる様子です。今後の授業はこのようなものになっていくことを感じさせる一場面です。

活動報告4(授業編-iPad利用)

2020/12/16

 活動報告3にて、生徒のiPad利用を簡単に報告させていただきました。「探究の名城」を掲げる附属高校において、既に「探究」を意識した授業展開が以前から行われています。総合学科設置(1999年)からその授業は始まり、普通科国際クラスで17年、SSクラスで14年、行われています。今回は、総合学科2年次の社会探究系列の特色ある授業「探究入門」(坂教諭?小出教諭)において、iPadを利用した授業を紹介いたします。
 この授業では、日本文化を紹介するプレゼンテーションを作成する作業が行われています。このプレゼンテーションには、自分たちで作成した動画を用いることとなっており、その作成は坂教諭が他校での研修で学んだことを活かしています。また、小出教諭から動画の作成の仕方とプレゼンテーションの作成の仕方のスライドをiPadに直接、データを転送して、生徒はそれを見ながら、作成ができるようになっています。
 新学習指導要領では、「深い学び」の実現が求められています。授業者からの説明の時間をいかに減らし、「主体的?対話的な学び」を授業内で実現するか、そのための手法を検討していく必要があります。この授業はその示唆を与えてくれるものだと考えます。

予算でiPadとペンシル、キーボードを購入させていただきました。生徒は文字入力や手書きを駆使して、自分らしくプレゼンテーションを作成することが可能です。

学校で契約しているポケットWi-Fiがあるため、調べものもすぐにできます。これまでは、PC教室に行く必要があったので、随分時間の短縮につながりました。

授業者個人のPCと本人たちのiPadで、データのやり取りをしながら、プレゼンテーションの修正を行っています。近い将来、このようなやり取りは当たり前になるかもしれません。

iPadを利用することで様々な面で、時間の短縮につながり、その分生徒同士の話し合いの時間に充てることが可能になりました。今後も様々な授業での利用を通して、検討していきたいと考えます。

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