大学概要【2023年度実施分】地域資源の発掘と活用
理工学部
木?土?石?山?川?町並み?文化…。
地域には、様々な資源があふれている。一方で、色々なものが手に入る現代社会では、地域に存在する資源が何なのかを見失ってしまっている場合も多い。
本取り組みでは、学生が地域を訪れ、その街の資源や良さを発見し、地域に新たな視点を提案する。学生と地域が協働して地域の資源を見つめ直し、未来にむけた取り組みを行っていく。
ACTIVITY
東海道宿場町「御油」の古民家の活用検討に向けて調査
2023/12/11
東海道五十三次の宿場町である、豊川市「御油」の街道沿いにある古民家「旧森家」の活用に向けて、市の教育委員会、地元区長、地元歴史研究会と宮大工の望月工務店が合同で、現地調査とヒアリングを行いました。
旧森家は、宿場町時代には飛脚業を行っていたとのことで、いにしえの雰囲気を残す数少ない建物となっています。また(株)イチビキの創始の工場に隣接しています。地元の方々は、地域の歴史を知る場所として活用していくことで、街道沿いの顔として長く保存していきたいと願っている様子でした。
学生メンバーはこの日、現地にて建物を調査するとともに、地元の住民の方々と交流をし、今後の展開について意見を交換しました。
第1のステップとして、
?建物の歴史的価値の調査
?この場所の活用方法の検討
?活用へ向けた改修の段階性などの検討
を行うべく、市や住民の方々と協議を進めていくこととなりました。
調査に参加した学生達は、野帳を手に、建物各部屋の記録や、外周の記録を行いました。また、隣接するイチビキの工場内で、明治時代から使用されているみそ仕込桶「丈三桶」(産業考古学会推薦産業遺産)も見学しました。
学生達は「地元やイチビキと何かつながる形で、古民家を活かす方法を提案していけるとよい。」と話していました。
町に引き込むロードバイクスタンドの検討
2023/12/25
秋に学生たち目線で地域を町づくりの観点から調査した結果、付近を通りすぎていたロードバイカーを町に引き込み立ち寄るきっかけとなるような、特徴的なロードバイクスタンドを制作することを決定しました。それを通り沿いの古民家カフェに設置していただくことになり、ロードバイカーがSNSなどで自分のバイクと共に発信してくれることを期待しています。
現在制作案を検討中で、議論が活発化しています。バイクをかけるという機能的な側面を担保しつつ、地域の井戸からモチーフをとり、網状の土台の中に瓦を用いるなど、古い街並みならではのデザインを考案しています。鉄素材や網素材など様々な素材の加工方法やディテールなどについて図面や模型で検討をすすめています。
東海道宿場町「御油」の古民家の活用に向けて案作成スタート
2024/01/06
前回に実地調査を行った、豊川市「御油」の街道沿いにある古民家の活用に向けて、たたき台としての計画案を作成して関係者に対して提出しました。
ここでは、地域住民の方々を主体として小さな活動から始めて、徐々に活動を広げて行ければと考えています。よって学生達は大きな古民家全体のリノベーションに入る前段階として、いくつかの段階性とそれを叶える計画案を考えました。具体的には、まずは使用開始部分を街道沿いの部屋に限定して、内部に手を加え家具を追加していくことで「何かが始まる」機運を高めていくなどの内容です。
今後、地元の方々と連携しながら、街道沿いの顔として保存活用を進めていければと考えています。