大学概要【2020年度実施分】地域資源の発掘と活用
理工学部
地域資源の発掘と活用では、2つの主たるフィールドを設けている。
宮城県石巻市では、沿岸漁村をフィールドにしている。海と山に囲まれた自然豊かな地域の資源を対象に、それらの中から、現代の生活に彩りを与える活用方法を考える。以上の結果に基づき、より多くの人と資源の利用方法を共有するイベントを開催する。
愛知県新城市では、鳳来寺参道の文化財価値がある屋敷や街並みを対象とし、学生視点で提案を行うとともに、学生と地域の方々と協働して保存?活用することで、地域活性化につなげていく。
ACTIVITY
古い蔵の地下1階の活用提案
2020/06/18
鳳来寺参道は典型的な里山で、かつては参拝者が絶えなかった地域であり、文化財価値がある屋敷や街並みが残ります。本活動では、そのような由緒ある建築群を、地域の社会資本として捉え、建築学科の学生たちと地域の方々が協働して保存?活用を提案していくことで、地域活性化につなげることを目指しています。
今回は、古い蔵を子どもの遊び場として活用する提案について、子ども塾の運営者と豊橋技科大の大学生とzoomにて打ち合わせを行いました。
名城大の学生より、改修提案3案を提示し、様々なコメントをいただきました。
対話の中では、子どもが発達過程の中で「できた」を感じるような階段などのつくり方についてなど、専門をまたいだ議論を行うことができました。学外の人との対話を通して大いに刺激を受けることができたものと思います。
蔵内に設置する棚の素材検討
2020/12/25
6月に合意を得た改修提案に基づき、蔵の中に設置することとなった階段と棚。その施工に用いる素材について、秋にモックアップ制作と検討を行いました。
蔵の中の雰囲気と合わせながら、どのような素材が面白いかを検討しています。こども達のワークショップ参加も視野に入れて、ワークショップで制作可能な素材について、複数案を出して議論しました。その中から、めぼしい案を現地へもっていき、蔵の暗い光のもとでどのように見えるかを確認し、再び改善検討を重ねていきます。
後期から対面での議論も実施可能となり、モックアップを見ながら触りながらお互いに議論をすることの喜びを、あらたに再確認し、学生達は楽しく取り組んでいました。
蔵内に設置する棚の素材検討
2021/01/12
秋から、蔵の中に作ることになった棚と階段の現地での制作が開始されました。
蔵の1階床に穴を開け、地下へ連続する階段が制作されます。こうして床板をはずしたり、貫に新たな材をかけ渡したりしても古い蔵の本質は変わらない、どんな加工や追加も許容する古建築のおおらかさを体感しています。喧騒から離れた静かな蔵の中で、自らの手で作ってみながら学びを深めています。