学部?大学院研究科長メッセージ

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西野 隆典

 大学院都市情報学研究科(都市情報学専攻)は、都市情報学部の主題である「都市問題の解決」と「未来の都市の創造」について、さらに深く探求し、都市情報学を考究することを目的とし、修士課程が平成11年(1999年)4月に、博士後期課程が平成13年(2001年)4月に、それぞれ設置されました。

 都市やまちには、多くの人々の暮らし、産業、人の交流や物の動きがあり、また、その地域の歴史と文化があります。これらは、私たちの身の回りに存在している多様で大量のデータや情報であるといえます。「まちの課題」「まちの未来」を考えるためには、これらのデータや情報の活用が必要不可欠です。さらに、地域社会の結びつきだけでなく、国内外の関係や、高度化する情報技術の登場など、現代社会における都市やまちを構成する要素はますます複雑化しています。これらについて理解を深め、未来の都市を考えていくためには、学問分野を横断的に学び、それらを活用していく能力が求められます。

 都市情報学研究科は、理想的な都市社会の創造を目指し、幅広い視野を持つ専門家や研究者を育成することを目的としています。カリキュラムは「社会システム学」と「都市創造学」の二つの専修分野で構成され、社会システムの分析や計画、社会基盤や都市創造のあり方などについて、ハードとソフトの両軸において、理論と実践を融合した学びを提供しています。修士課程では、新たな視点で課題を解決する能力を、博士課程では先駆的な手法により都市問題を解決する能力を養います。これらのカリキュラムによって、社会の一員として多様な役割を果たせる人材や、倫理観や公正な判断力を備えた高度専門職として社会に貢献する人材の育成を行っています。

都市とは何か。都市情報学とは何か。明確な答えは無いのかもしれません。しかし、明確な答えの無い問題にアプローチする、これこそが、学問を究めることの原点であると考えます。 都市情報学研究科での議論、研究を通じて専門性を高め、都市やまち、ひいては人間そのものについて、一緒に考えてみようではありませんか。

研究科長 西野 隆典

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