大学概要【2017年度実施分】フィールドワーク科目におけるPBLの充実
経済学部
本事業は,経済学部の「社会フィールドワーク」科目においてPBLの充実を図るものである。2016年度は,名古屋市上下水道局との連携により,名古屋市の上下水道事業の防災に関する広報事業を取り上げ、課題を把握し,公共経済学やサービス経済論等経済学フレームワークに基づき諸課題の解決策を提言するPBLを実施した。その成果を評価され、「上下水道局事業についての地域連携推進に係る協定書」を水道局と経済学部間で締結した。これを受け、水道局主催のイベントに企画段階から名城大学生が参加可能となる等、2017年度は産業観光をキーコンセプトに、更に発展的なアクティブラーニングを実施する。
ACTIVITY
名古屋市上下水道局船附研修会館にて、若手職員の皆さんと学生が打ち合わせを行いました。(10/24更新)
2017/10/24
本年度は、名古屋市の上水道事業における「上下流交流」をテーマとし、名古屋市民に水源保全の重要性を知っていただき、水源地域に関心を持ってもらうためのPR方法を検討することとしました。具体的には、水源のひとつである味噌川ダムの立地する長野県木祖村について、「水」との関わりあいという視点から、木祖村の観光資源、特産品等を紹介するリーフレットを作成します。
また本年度は、昨年度に名城大学経済学部と名古屋市上下水道局の間で締結した「上下水道事業にかかる地域連携推進施策の共同検討に関する協定書」に基づき、上下水道局の若手職員の皆様のご協力により、若手職員と本学学生が共同で上記リーフレットの作成に取り組むこととなりました。このため、平成29年10月12日(木)に名古屋市上下水道局船附研修会館にて、上下流交流の現状等に関するレクチャーを受けるとともに、4グループに分かれて若手職員の皆さんと学生の打ち合わせを行いました。
■写真:若手職員の皆さんと学生の打ち合わせ
長野県木祖村の現地視察を行いました。(11/20更新)
2017/11/20
平成29年11月11日(土)、名古屋市水道の水源の一つである味噌川ダムが立地する長野県木曽郡木祖村を視察しました。当日は味噌川ダムの他、味噌川防災資料館、木祖村郷土館、きそむら道の駅等を見学しました。味噌川ダムに隣接する味噌川防災資料館では、木祖村役場の高柳様より木祖村の観光振興の現状等についてご説明をいただいた後、とくに村外の若い方から見た木祖村の観光資源の発掘、観光開発の方向について意見を伺いたいとの発言があり、参加学生との間で活発な意見交換が行われました。これを踏まえ、年度末のリーフレット作成に向けて、木祖村の観光資源?観光開発にかかわる具体的な施策策定に取り組んでいるところです。
木曽三川流域連携シンポジウムに参加しました。(12/27更新)
2017/12/27
名古屋市上下水道局よりご案内をいただき、本フィールドワーク受講学生の一部が、平成29年12月13日(水)、名古屋国際センターで開催された、木曽三川流域自治体連携会議主催「第8回木曽三川流域連携シンポジウム木曽三川における上下流交流の過去現在未来」に参加しました。本フィールドワークは、名古屋市の上水道事業における「上下流交流」をテーマとしていることから、学生たちは、シンポジウムへの参加を通じて「上下流交流」の現状について知識を深めるとともに、現在研究中の長野県木祖村の事例を元に、「上下流交流」のあり方について積極的に発言しました。
上下水道局若手職員と本学学生が共同でリーフレット案の検討を行いました。(12/28更新)
2017/12/28
本フィールドワークでは、名古屋市上水道の水源地のひとつである長野県木祖村に対して、名古屋市民に関心を持っていただくためのリーフレットを作成していますが、平成29年12月14日(木)、上下水道局若手職員と本学学生が共同でリーフレット案の検討を行いました。学生作成のリーフレット案に対して、上下水道局若手職員から事実関係の厳しい指摘や改善提案が行われました。これを踏まえて、実際に市民の方の手にとってもらえるような、インパクトのあるリーフレットの完成に向けてさらに作業をすすめているところです。
なお当日は「学びのコミュニティ」ショートムービー作成のための録画撮りも行われました。
名古屋市上下水道局にて報告会を開催しました。(1/31更新)
2018/01/31
本フィールドワークでは、名古屋市民に水道の水源の重要性を知ってもらうことと、水源のひとつである長野県木祖村に関心を持ってもらうことを目的としたリーフレットを作成してきましたが、これが完成し、平成30年1月29日(月)、名古屋市上下水道局にて報告会を開催しました。当日は、4グループがそれぞれ自分たち作成したリーフレットのセールスポイントや工夫した点について、上下水道局の幹部職員の皆様の前でプレゼンし、投票により最優秀賞を選定しました。
プレゼンに対しては熱心なコメントを頂戴し、学生たちには、緊張はしましたが、今まで経験のない勉強の機会となりました。お忙しいなかご出席いただいた名古屋市上下水道局長丹羽吉彦様をはじめとする名古屋市上下水道局職員の皆様、木祖村観光協会事務局長高柳政次様、独立行政法人水資源機構中部支社事業部ダム事業課課長補佐菅生一則様には心より御礼申し上げます。
社会フィールドワーク自己評価アンケートを実施しました。(2/2更新)
2018/02/02
本事業は、経済学部の社会フィールドワーク科目「名古屋市の上下水道事業」をベースにいっそうのPBLの充実を図るものですが、学生の成長度等を把握するため、最終授業時に学生の自己評価アンケートを実施しました。この結果「受講前と比べて自分が成長したかどうか」の設問については、全体平均(5段階評価)で3.6となり、「学びのコミュニティ創出支援事業申請書」に記した成果指標目標値3.5をクリアすることができました(詳細は下記「社会フィールドワーク自己評価アンケート結果」参照)。また本年度は、名古屋市上下水道局の若手職員さんと学生が共同でリーフレット作成を行いましたが、自由記述においても、このような社会人との協同作業が高く評価されました。
社会フィールドワーク自己評価アンケート結果
平成30年1月11日(最終授業)実施
回答者数:16名(受講者19名中3名欠席)
1.この授業への参加態度について、おうかがいします。
設問 | 5段階評価 |
---|---|
(1)自分からすすんで問題発見に努めた。 | 4.0 |
(2)調査?ヒアリングの際には社会的規律?マナーを遵守した。 | 4.3 |
(3)問題解決策についての議論と提案に十分な時間と知力をかけた。 | 3.6 |
(4)チームの協同作業では自分のノルマ以上の貢献をした。 | 3.8 |
平均 | 3.9 |
2.受講前と比べて自分が成長したかどうか、おうかがいします。
設問 | 5段階評価 |
---|---|
(1)話し方(プレゼン能力)が向上した。 | 3.7 |
(2)文章表現力が向上した。 | 3.5 |
(3)行動力が向上した。 | 3.4 |
(4)協調性(グループメンバーなど)が向上した。 | 3.9 |
平均 | 3.6 |
3.この授業に対する感想を書いてください(自由記述)。
- 名古屋市上下水道局など外部の方々とふれあうことによって、自分を成長させることができた。また、外部の方からの客観的な指摘は、自分にとってより良いものとなった。
- フィールドワークは、普通の講義と比べ、教授との距離が近く、意見交換がしやすかった。
- 社会人の方と共同作業をすることは、学生でいる間はそれほど多くないと思うので、良い経験になった。
- グループ内で自分の意見を発表することで、分かりやすく相手に伝えるための技術が向上した。
- 実際に働いている社会人の方々との交流は、自分に限らず、受講した学生全員のレベルアップにつながったと感じていると思う。
- 資料作成の際のグループワークなどを通して協調性が磨かれた。
リーフレットを作ったことがなかったため、内容の構成を考えるのが難しかった。特に、1番の目的である水源地の重要性をどのように名古屋市民に伝えたら良いか考えることが難しかった。 - 観光施策という見地から現地調査をするのであれば、宿泊施設か史跡を実際に見て回る方が良いと感じた。
- 通常の授業では体験できないことができたため、新鮮味があり良かった。
グループ活動をしていたので、意見のぶつけ合いや相談ができ、コミュニケーション能力が上がった。 - 一つの目標に対して知らない人同士で作り上げることは、他の授業にはなくフィールドワークならでは、だった。