在学生?教職員/娱乐老虎机_mg老虎机-【唯一授权牌照】 名城大学リサーチフェア2021の特別シンポジウムをオンラインで開催
新型コロナウイルス感染症対策の研究を3教授が発表
- 伊藤教授の発表の冒頭
- 打矢教授の発表の冒頭
「名城大学リサーチフェア2021?ポストコロナ時代の健康社会の創出?」のオンラインシンポジウムが9月7、8、9日に開催されました。6シンポジウムの一つで特別シンポジウムと銘打った「コロナウイルスの感染拡大防止に向けた名城大学の取り組み」は8日午後にオンラインで行われ、薬学部の神野透人教授(衛生化学研究室)と打矢惠一教授(微生物学研究室)、理工学部電気電子工学科の伊藤昌文教授がそれぞれのコロナ対策研究について発表しました。
神野透人教授は今後の変異株対策にも言及し「予防の基本はマスクと換気」
- 神野教授の発表の冒頭
その中でも神野教授は、全国的に注目を集める独自の新型コロナウイルス変異株識別法を分かりやすく解説し、デルタ株の次に現れる変異株も同じ手法で識別できることを強調。コロナ対策として「予防の基本はマスクと換気」と注意喚起して締めくくりました。
リサーチフェアは10月15日まで開催中です。
小原章裕学長の開会あいさつ、3教授の講演要旨は以下の通り。
小原章裕学長
- あいさつをする小原章裕学長
昨年4月、全国で緊急事態宣言が初めて発令されたことは、皆様のご記憶にもあることかと思います。名城大学におきましても、遠隔授業を原則とし、研究活動も思うように進めることができず、大変困難な環境に直面いたしました。一方、こういう厳しい時期だからこそ、全学の英知を結集してこの危機に立ち向かう必要があると判断し、学長の提案で、「名城大学新型コロナウイルス対策研究プロジェクト」を立ち上げました。そこで採択されたのが、最初と2番目の講演者である薬学部神野教授、薬学部打矢教授の2テーマであります。特に神野先生の研究内容はマスコミなどにも取り上げられていますのでご存知の方も多いと思います。本日は、そのプロジェクトの研究成果について、皆様にご紹介させていただきます。また、3番目の講演では、私も農学部の教授の時代にプロジェクトのメンバーとして参画をさせていただいておりましたが、本学が長年育成してきた低温プラズマ技術について、ウイルス不活性化への適用の可能性も含め、理工学部伊藤教授よりご紹介させていただきます。
神野透人教授「変異する新型コロナウイルスを追い続けてーナイトビジョンとしてのHRM法ー」
- 神野教授の発表から
新型コロナウイルス (SARS-CoV-2) による感染症は、数次にわたる感染拡大の「波」を経て、わが国においても感染者が950,000人を超える (2021年8月3日現在) 未曾有のパンデミックとなっている。SARS-CoV-2は2週間に1カ所程度の速さで変異を繰り返し、感染力の増したAlpha株 (特徴的なアミノ酸変異としてN501Y) やDelta株 (T478K) の出現がこの間の「波」の主な要因となってきた。我々は、クラスター対策における変異株識別の重要性をいち早く認識し、Assay系の構築が比較的容易な高解像度融解曲線(HRM)解析法によるスクリーニング法の開発を進めてきた。本講演では、将来的にまん延が懸念される変異株への対応も含めて、今までの成果を紹介する。
打矢惠一教授「ウイルスの感染防御を担う自然免疫の活性化因子」
- 打矢教授の発表から
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)による感染症の終息には、ワクチン接種による免疫の賦与や根本的な治療薬の開発が必要不可欠だ。しかし、SARS-CoV-2に感染しても約8割の人は軽症や無症状であり、これは宿主の免疫力が大きな要因だ。SARS-CoV-2などのウイルスは感染後、細胞内に侵入しその中で増殖することにより病気を引き起こす。その防御には、細胞内でのウイルスの増殖を抑制するインターフェロンの作用などによる自然免疫が鍵となる。本講演では、SARS-CoV-2の宿主内での増殖を抑制する自然免疫を高める物質に注目し、その生理作用について解説する。
伊藤昌文教授「ウイルス不活性化に利用可能な低温プラズマ技術」
- 伊藤教授の発表から
気体を数千℃以上に熱すると原子や分子が電子とイオンに分かれて高温の熱プラズマになるが、アルゴンなどのガスに強い電界を短時間加えたりすると常温?常圧の大気圧低温プラズマとなる。大気圧低温プラズマは、工業品の表面処理、医療器具や食品の滅菌、がんや皮膚病などの治療、植物の栽培促進など、幅広い分野ですでに利用されつつある。我々の開発してきた低温プラズマ技術は、紫外線に比べて、より短時間で各種細菌の殺菌が可能で、変異株を含むあらゆるウイルスに対しても不活化効果が期待できることを紹介する。