トップページ/受賞 理工学研究科の夏目将嗣さんが地盤工学会中部支部第35回中部地盤工学シンポジウムで優秀発表賞を受賞
受賞者 |
夏目将嗣さん(理工学研究科社会基盤デザイン工学専攻 修士1年 小髙猛司教授研究室)
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受賞名 |
地盤工学会中部支部 第35回中部地盤工学シンポジウム 優秀発表賞
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受賞日 |
2023年8月7日
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受賞テーマ |
止水矢板周りのパイピング現象における地盤侵食過程と流れの観察
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明治用水頭首工のパイピング破壊、洪水時の河川堤防の相次ぐ決壊、熱海に代表される土石流災害など、地盤が崩壊する現象には、地盤を構成する土粒子の隙間を流れる水が密接に関係しています。しかし、土中の水の流れは直接見ることができないため、地盤の崩壊プロセスは未解明な部分が数多くあります。
今回の夏目さんの研究では、水理学が専門の岡本隆明准教授の助言の下で屈折率マッチング法と呼ばれる手法を新たに導入し、土粒子とほぼ同じ形状、粒度の石英ガラスで作製した模型地盤に、石英ガラスと全く同じ屈折率に調整したヨウ化ナトリウム溶液を間隙流体として使用することで、地盤を透明化し、間隙流体を可視化することに成功しました。
それにより、止水矢板周りの浸透条件下の地盤で発生するパイピング現象に対して、そのトリガーとなる地盤内の水みち発生機構を明らかにしました。数値解析で予見された現象が、そのまま実際に発生しうることを模型実験で可視化して示したことが高く評価されました。
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