2025/02/14
理工学部 社会基盤デザイン工学科1年 神藤康太郎(じんどうこうたろう)さん
学内で配布されている情報紙「MEIPLE」でファッションスナップを担当したのは写真部の部員たち。2024年、この写真部に凄腕の新入生、神藤康太郎さんが入部した。
高校時代には数多くの賞を受賞し、作風も技術もプロ級の腕前。先輩たちも「スゴい!」と驚かされたという。神藤さんは、写真を通して何を表現しようとしているのか。
また、その楽しさとは…。プロカメラマンをめざし修行を続ける神藤さんの思いを聞いてみよう。
ちなみに、記事に登場する神藤さんのポートレートは、写真部の先輩で4年生の中田宣孝さんが撮影してくれた。
A
人生初のスマホを買ってもらった中学1年生の時です。なんだかうれしくなって、カメラ機能を使い、毎日、空の写真を撮影するようになったんです。日々変わる空の様子がおもしろくて、「もっといい写真が撮ってみたい」と親に懇願して小さな一眼レフを買ってもらいました。高校進学の時も写真部のある高校を選んで受験したんです。もちろん、大学受験の時も名城大学の写真部のことを調べてから決めました。
A
ガッツリのめり込んで撮っている部員から、自分のペースでのんびり楽しみながら撮っている人まで幅広いキャラクターが揃っているなと感じました。実際に入部してみたら、想像以上に多種多様な人がいて、それぞれの先輩方の撮影スタイルから刺激を受けています。
A
短い言葉に集約すると「日常の中の非日常」です。高校生のころ、電車に乗って通学していたのですが、いつの頃からか、電車の中でウトウト居眠りをしている人、電車から降りた人に夕日が当たって影が長く伸びている光景、その光が駅のフェンスに当たって幾何学模様を描き出している様子などに物語を感じて、視線が向くようになっていきました。それで、「何気ない日常の中にも、こんなにおもしろい瞬間があるんだよ」って、写真で伝えたくなったんです。時には通りがかりの人に声をかけて撮らせてもらうこともあります。今は、ふと気づくと街や人を写真に置き換えながら見ている自分がいます。
A
暗めのトーンの作品を撮ることが多いですね。高校時代、写真を通して哲学を考えるようになり、「なぜ写真を撮るのだろう」と自問自答した時期があったんです。今の時代、高性能のカメラを買えば、誰にでもそれなりにいい写真が撮れます。それでも、自分がカメラを持つ理由とは?自分でなければいけない理由とは?と考えた結果、技術面を大切にしつつ、そこに色や雰囲気で自分を表現するという答えに辿り着きました。そんな自分を表現する作風として、影をとらえた表現、光と影の対比を表した作品が最も自分らしいように思います。
A
今は圧倒的に人物写真が好きです。人は本当におもしろい。男女かかわらずモデルさんとは事前にコミュニケーションをしっかりとって、自分が撮りたいものを伝え、モデルさんにも「素敵だね」と言ってもらえるような作品づくりを心がけています。
A
デザイン学の授業で、道路を整備する際にどのように設計すれば歩行者が歩きやすいのか、車がスムーズに動けるかを学びました。街のデザインが人への気遣いのかたまりであることに気づいてからは、いつもの街を見る視点が増えました。些細な部分を見ながら形にしていく点にも、写真と学部の学びとの共通点を感じます。
A
写真に関わる仕事、特に企業のポスターなどコマーシャルフォトを撮影するカメラマンをめざしています。今度、友人のライブ撮影を頼まれているのですが、自分も音楽が大好きなので、CDのジャケット写真を依頼されるような写真家にも憧れます。最近では、知人などを介して撮影依頼が舞い込むことが増えてきたので自分のホームページも準備中。仕事の幅を広げるために、映像撮影の技術や知識も少しずつ蓄えていくつもりです。まだ手探りではありますが、できることを少しずつ増やしていこうと思っています。
A
第三の目です。カメラを持つようになってから物事に対する視線がひとつ増え、様々な場面に感情移入することで、物事の裏側にある人の心や思いなどが見えるようになったような気がしています。カメラは人生を切り開くための相棒でもあります。
愛知県安城市生まれ。幼いころはゲームばかりしている子だったが、写真と出会って人生観が一変したという。性格は、熱中したら時間を忘れていつまでも集中できるタイプとのこと。その反面、ほかが見えなくなることも多々あるとか。写真以外の趣味は、読書とコーヒーのほか、万年筆のインク収集と多彩。様々な色のインクをコレクションして、月の光はこの色かな?と想像を巡らせているそうだ。
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