モチベーション+?→P.028数学の魅力を伝えたい024もともと数学は好きな方ではありませんでした。そんな私が大きく変われたのは中学時代の数学の先生のおかげです。一方的に教えるのではなく、クラスの意見を取り入れ、みんなの知恵や理解がつながっていくような授業展開が面白くて、毎回の授業が待ち遠しくなりました。当時の定期テストの点数は平均点にも満たないほどでしたが、次第に満点を取るほど数学が大好きになりました。そして、「私もこんな先生になりたい!」と思ったことが数学の教師を目指すきっかけになりました。大学選びでは、教育学部に進学するか、数学科で専門性を磨くか悩みました。そんな中で思い出したのが私の原点と● 数学の先生になった中学時代の数学の先生のことです。あの時、私が数学に目覚めたように、多くの子どもたちに数学の楽しさを伝えたい。「私が憧れているのは数学の先生ではなく、あの時の数学の先生なんだ!」と思い直し、数学を深く学ぶために本学の数学科を第一志望にしました。数学の先生を目指して入学したものの、教職課程での専門教科の指導は時に厳しく「このくらいのレベルの問題が解けないと合格は難しいよ!」と教授から言われるたびに、自分の実力を目の当たりにし「本当に私は数学の先生になれるのだろうか」と落ち込むこともありました。そんな私を支えたのは教職研究会というサークルです。教職を目指す学生たちが模擬授業を行い、お互いを評価し合います。私が模擬授業を行った時には他教師を志すようになる。コロナで原則遠隔となり、家でひとり勉強に取り組む。学生から「板書の時間が長くて生徒に背を向ける時間が多い」「言葉に詰まることが多くて内容がすんなり頭に入ってこない」などと指摘されました。客観的な意見をいただき改善に取り組んだところ、4年後期に教職研究会で実施した模擬授業では良い評価をいただけました。こうした小さな成功が私の自信となり、講義で出題される問題の正答率もアップ! 教授の言葉は厳しかったけれど、先生になるというのはそれだけの覚悟が必要だとわかり、今ではありがたく感じています。就職後は、生徒の気持ちに寄り添いながら、数学の魅力を伝えられる先生になりたいです。教員採用試験に向けて、教師になることに自信がついた。教育実習の経験を通して、進路に迷いが生じるも、教師を志す目標が新たにできた。SUPPORT 09教職課程?学芸員課程中学時代の先生に憧れて数学の先生を目指すことに栗屋 玲音理工学部 数学科 4年愛知県/中京大学附属中京高等学校 出身厳しい言葉も糧になり実力が身につきました09STORY
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