MEIJYO_UNIVERSITY2025
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3年生で取り組んだ学会発表やり遂げたことが自信になった学生 岩下研究室では、鉄筋コンクリートの耐荷力に関する設計理論について学んだ上で、長年使用して老朽化した建造物を先進的な補強材を使って補強した場合の効果を検証しています。研究室に入って間もない3年次の頃、岩下准教授からお話をいただき、学会発表にも挑戦しました。何度も研究室に通い、先生方や先輩方から指導を仰ぎながら準備を進めて発表をやり遂げることができ、大きな自信になりました。教授 研究室に入った学生には、研究を早めに進めて学会発表に挑戦することを勧めています。4年生になってからと考える学生が多い中、稲葉さんのように研究室に入ってすぐに取り組むのは珍しいことです。初めてのことにも前向きに取り組む積極性や学会発表を経験して身に付く計画性は、社会に出てからも非常に重要な力になると思います。100建設材料系 (岩下 健太郎) 研究室学生×教員 誌上ディスカッションON-PAPER DISCUSSION「地図に残る仕事」に憧れて、社会基盤デザイン工学科に入学学生 稲葉さん(以下学生) 高校生の頃は今とは違う他の分野に進学したいと思っていました。いろいろな大学の説明会に参加する中で、社会基盤デザインという分野があることを知りました。スケールが大きくて、地図に残るような仕事に自分が携わることができたら面白いだろうと興味をもち、社会基盤デザイン工学科に入学しました。岩下教授(以下教授) 私の研究室では、先進的な材料を使った鉄筋コンクリートの長寿命化に関する研究をしています。卒業生は大学院進学のほか、ゼネコンや建設コンサルタント、もしくは公務員として土木に関わるような仕事に就くことが多く、稲葉さんが望むような地図に残るスケールの大きな仕事ができると思います。培ったコミュニケーション能力を生かし、安全なまちづくりに貢献していきたい教授 土木に関わる仕事はたくさんの人と関わりながら、多くの人の叡智を集めて進められます。安全管理を始めとする様々な管理にも現場に関わる全員で取り組みます。研究室では他の学生と共同で実験を行うことでコミュニケーション能力が養われます。また研究活動や研究発表を通じて他者に伝えることの難しさを実感することでしょう。こうした経験を社会で活躍するための自信につなげてほしいですね。学生 卒業後は、愛知県庁で働く予定です。公共物に関わる仕事なので、研究室で取り組んだコンクリートの長寿命化の研究が役立つと思いますし、研究を通して得たコミュニケーション能力も生かしていきたいです。そして、いつかみんなで協力してこの大きな構造物を造ったんだよと言えるような立派な仕事に携わることができたらと思っています。また防災も重要な課題です。災害に強い公共物を造ることで、県民のみなさまに安全?安心に暮らしてもらえるような仕事ができるように頑張っていきます。

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